「多様性をもって、より良い世界を創る」をテーマに事業継承、ホテル運営のDX事業「トマリエ」、企業主導型保育園「ぼくのひみつきち」の自社運営など様々な事業を展開・支援している有限会社mode-Duo

今回はご縁があり、代表取締役 尾島康仁氏に、ホテル運営のDX事業や、DXを導入するメリットについてお話をお伺いしました。

 

 

 

目次

 

「mode-Duo」は、どんな会社なのでしょうか?

mode-Duoは「多様性をもって、より良い世界を作る」をテーマに、多様な事業を展開しています。一つの事業領域にとらわれず、あえてジャンルの異なるビジネスを複数立ち上げることで、それぞれで培ったスキルや知見を組み合わせて新たな価値提供を可能にしています。

代表取締役CEOを務める私は、中学生の頃から熱中していたプログラミングスキルを活かし、大学時代にシステム開発事業を手掛ける会社を立ち上げました。Webマーケティングやソーシャルゲームのシステム構築などに関わる中で、IT以外のことにも挑戦して視野を広げたいと思い、ヨーロッパに渡りました。様々なビジネスのネタを探す中で、たい焼きに目をつけ、たい焼き事業をスタート。しかし、資金繰りに失敗し、多額の借金を背負って帰国しました。

その後、ホテル運営のDX事業「トマリエ」をはじめ、今では多種多様な事業を手掛けるホールディングスにまで成長しました。

 

 

ホテル運営のDX事業「トマリエ」では、どのようなことをされているのでしょうか。

ホテル用の物件選定から内装準備、運営までトータルで支援をしています。物件の選定においては、自社で独自開発したクローラーを使い、各エリアにあるホテルの予約数や稼働率、平均単価などを取得し、可視化しています。新しいホテルを建てる際には、同じような規模のホテルの宿泊料金や稼働率、売り上げなどのデータを参照し、精度の高い収支を予測することが可能です。

また、一般的なホテルの運営経費の内訳を見ると、約40%が人件費に充てられています。この問題に対処するために、当社はホテル業界で経験豊富な人材をリモートワーカーとして採用しています。

海外に暮らす日本人を雇用することで、時差を利用し、24時間365日、多言語での接客サービスをオンラインで提供しています。他にも、ビッグデータを活用してダイナミックプライシングを導入することで、適切な価格設定を可能にしています。

このように、ITやDXを駆使することでコスト効率の良い運営を実現しているのです。

これらのノウハウを元に、2014年から日本全国で簡易宿所やホテルを運営し、特に金沢市などの観光都市で強力な市場を確立してきました。

 

 

DXがもたらす最大のメリットとはなんでしょうか。

データで、傾向を「可視化」できることですね。これまで何気なく感じていた傾向や雰囲気などをデータで蓄積し、分析することで傾向が明らかになります。

例えば、新宿エリアで高稼働率のホテル数を把握しようと思ったときに、自社で作成したクローラーを使えば、一目で把握できます。
他にも、あらゆる「予測」が可能になるため、ホテル運営の見通しも立てやすくなります。

精密な収支予測ができれば、いくら投資額を用意すればホテル運営が可能なのか、どれくらいのリスクを背負うことになるのかがわかります。銀行融資に必要な情報もあらかじめ用意できるんです。
他にも、閑散期や繁忙期をデータで予測すれば、ダイナミックプライシングを取り入れて適切な値段を設定でき、高稼働率・高単価を実現できます。

人材の面でも、DXは大きな力を発揮します。フルリモート体制を取ることで、英語ができる現地駐在員や地方在住の優秀な方を雇用できるため、彼らの活躍の場を広げながら日中・夜間の対応を任せられます。特に、日本では多言語を話せて夜間に対応できる人を採用することは難しく、仮にできたとしてもコストが多くかかりがちです。リモートであれば世界中から人材を集められ、時差を活用して働いてもらうができます。

 

 

なぜ、ホテル運営のDX事業に着目されたのでしょうか?

 

ホテル運営のDX事業を始める前に、ヨーロッパでたいやき事業を営み、撤退を経験しました。大量の借金を抱えて帰国した際に、その借金を返すために新たな事業を考えていたんです。当時は、不動産などアセットを持つことはできなかったため、情報やデータを活用できないかと検討していました。情報やデータは数が集まれば、集まるほど、大きな価値を産みます。我々が持つITの知見を活かし、物件のオーナーから空間を借りて運営し、その利益の一部をいただくことができれば、双方にとってWin-Winの関係になれると考えました。そこで、ホテル運営のDX事業を立ち上げました。

 

 

今後挑戦したいと思っていることはなんでしょうか。

事業承継に力を入れていきたいです。私自身、20社ほどの事業を持ち、約18年間起業家として活動しています。

自分がこれまで培ってきたスキルやノウハウを最大限活かせることは何かと考えた時に、他社が構築したビジネスを引き継ぎ、ITを駆使してより良くすることが一番、社会に貢献できることだと思いました。

最近は、海外で事業を営んでいる日本人経営者の事業承継にも興味を持っています。協力できることがあれば、私たちの力でサポートしていきたいです。

 

 

今回の取材を通して

多岐にわたる事業を展開しつつも、ITやDXの力を駆使してそれらを効率化し、より良いサービスを提供しているmode-Duo。特に、ホテル業界でのDX活用や人手不足に対するリモートワーカーの活用など、柔軟かつ創造的な解決策には感銘を受けました。

また、事業の多様性を重視し、業界や文化に応じた改革に挑む姿勢は、将来的なビジネス展開にも期待が持てると感じました。

 

 

有限会社mode-Duo
代表取締役社長:尾島 康仁
事業内容:・IT事業
     ・ホテル運営代行事業
     ・保育事業
     ・AI / IoT事業
     ・飲食事業
     ・ウェディング事業
     ・不動産事業
会社HP:https://www.mode-duo.co.jp/

 

 

 

 

弊誌では、読者のみなさまからのフィードバックを、お待ちしております。

記事へのご意見・ご感想など、ぜひ、以下より、お寄せください。

また、Xでも、随時、最新のお知らせをお伝えしてまいります。

Please follow our latest updates on X!

 

ご意見・ご感想・お問合せ:

Contact

Xアカウント:@RPA_OBG

 

 

『RPA MEDIA』編集部