世界一使われているスマートカートシステム「SkipCart®」を皆さんはご存じでしょうか?
今回はご縁があり、株式会社トライアルホールディングス傘下の株式会社Retail AIがサービスを展開するSkipCart®の魅力について広報の金光氏に取材させていただきました。
SkipCart®とは、ショッピングカートにセルフレジ機能を搭載したものです。専用ゲートを通ることで、レジ待ちをせず約30秒で決済が完了します。
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目次
SkipCart®開発のきっかけは何だったのでしょうか。
当社は40年以上にわたり、小売業界における情報技術の利用に取り組んできました。小売業界の変革を促進し、店舗の商品ラインナップや業務プロセスの改善にITを活用しております。
お客様の立場から何が求められているのかと考えたときに、買い物体験の向上やレジ周りの改善が重要だと気付き、タブレットをレジに導入するアイデアを2015年頃から模索し始めました。最初は購買データを元にレシートクーポンを提供するなど、買い物後の体験を重視していましたが、お客様の関心がまだそこに向かっていないことや、利用率が低かったことから、より実際の問題に焦点を当てる必要があると感じました。特にスーパーマーケットなどでの長いレジ待ちが課題であることに着目し、カートにレジを組み込むアイデアを生み出しました。
この取り組みにより、買い物後に並ぶ必要がなくなり、途中で合計金額がわかるなど、お客様から利便性の高さを評価していただけました。このサービスを他の店舗でも活用してもらいたいという思いから、今に至るまでサービスを拡大してきました。
SkipCart®の魅力は何でしょうか。
まず一つは、レジ待ち時間の短縮です。同じ買い物量をした場合、有人レジを使うよりもSkipCart®を使う方が会計終了までの時間が3分の1ほど短くなります。コロナ禍では接触を避けたいというニーズがあり、非接触で会計まで終わらせられるこのシステムは喜ばれました。
また、お客様だけでなく従業員にもメリットがあります。レジ業務の難しさ、スキャンが遅いと言うクレーム、金銭の取り扱いミスなどの問題をSkipCart®が解決してくれます。
お客様にとっても、従業員にとっても利益になるシステムだと考えています。
開発の中で一番こだわっていることは何でしょうか。
お年寄りから主婦の方、単身の方、そして子供たちまで、幅広い客層がお店に訪れるため、誰もが迷うことなく利用できるようなUIX(ユーザーインターフェース体験)に、私たちの開発チームは特にこだわっています。
当社の開発プロセスでは、アイコンをわかりやすく配置したり、タッチ後のポップアップ表示や音でユーザーに気づかせたりするような工夫を行っています。これらの要素については、実際にテストを重ねながら開発を進めています。
利用率ついて教えていただけますでしょうか。
最も利用率が高い店舗では、店舗に来店される約4割の方がこのカートを利用しております。利用の半数が50代以上ということもあり、幅広い層に使われている印象です。
店舗では、入口での案内や操作方法をスタッフが丁寧にご案内し、慣れていただけるようサポートを行うという取り組みも行っています。
課題点は何でしょうか。
SkipCart®だけでなく、セルフレジなどでスキャンをせずに誤ってカゴに商品を入れてしまうことがあるかと思いますが、この点が課題だと考えています。お客様からはスキャン忘れがないか不安などという声もあり、最新のカートでは、誤って入れた商品を感知し、お客様にお知らせする仕組みを導入しています。
今後の展望について教えていただけますでしょうか。
お客様が実際に利用する中で、便利さを向上させるために、現場での声を重視し、自社開発のスピードを追求しています。また、買い物体験全体の向上にも焦点を当てており、お得なクーポンの提供や、新商品の紹介、お客様のニーズに合った商品の推薦など、マーケティングの分野における取り組みも継続しています。このような領域ではまだ進展の余地が大きいため、積極的に取り組んでいます。
オンラインの世界では既に進んでいることが、リアルな店舗ではまだ達成されていないことも多々あります。ネットでの買い物体験とリアルな店舗での体験には、まだギャップがあるかもしれませんがその部分について、積極的に取り組み、お客様にとってより満足度の高い体験を提供できるよう努めています。
将来的には、個々のお客様に合わせたパーソナライズされた体験を提供したり、新しい世界観を築いて、お客様が楽しみながら買い物を楽しんでいただける環境を作り出すことを目指しています。
最後に
現在のSkipCart®は、軽量化され、カートにカゴを3つ置けるなど、お客様の声をもとにどんどん便利なものに進化しています。
今回の取材を通して、SkipCart®の開発に対する熱い思いを感じました。
皆さんもSkipCart®導入店舗に行かれた際には、ぜひご利用ください!
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