株式会社ProVisionでは、主にソフトウェアの品質検証・評価・テストを行う第三者検証分野を中心に事業を展開しており、近年RPA事業に力を入れています。

技術力の提供やライセンスの販売を行う株式会社ProVision。
今後のRPA事業についてどのように考えていらっしゃるか、NI事業部の村上さん、出村さんに伺いました!

(写真左:村上さん・写真右:出村さん)

お客様に適したツールをProVisionが”提案”

──改めまして、RPAMEDIAのインタビューご協力いただきましてありがとうございます。

村上さん:こちらこそありがとうございます。

──今回のインタビューに先立って、村上さんの自己紹介をお願いいたします!

村上さん:はい。弊社はソフトウェアテスト業務を軸に、16年程の品質検証の実績を築き上げてきました。
私自身は2008年に株式会社ProVisionへ入社して約13年間今の会社に在籍しており、その中で無線技術の品質検証に携わっておりました。
そこから弊社の方針によりRPAを扱うNI事業部に配属になり、その中でプロジェクトの開発や管理などの業務に約3年間従事しております。

──ProVisionさんはなぜRPA事業に力を入れることにされたのか、経緯を伺ってよろしいでしょうか?

村上さん:元々弊社はソフトウェアの品質検証や、評価テストなど第三者検証を得意とするテスト専門会社として事業を行っていました。
多くのお客さまの課題に真摯に向き合って適切なサービスを提供する中で少しずつ事業領域を広げ、今では全行程向けの総合ネットサービス支援企業を目指しています。

働き方改革が注目される昨今、DX推進としてRPAの導入を検討する企業が増えたことに着目し、テスト専門で培ってきた弊社だからできる、お客様に寄り添う形のRPA導入支援サービスに注力するに至りました。

また弊社ではダイバーシティも掲げており、「キャリアパスの拡大、選択肢を増やすこともまた社員のためになる。」と考え、RPA事業に進出してきました。

──なるほど!そのRPA事業において技術力はもちろん、ライセンスも提供されているとお聞きしました。扱っているライセンスにはどのような種類があるのでしょうか?

村上さん:はい、弊社が取り扱っているライセンスとしましては、弊社代理店販売として「WinActor」「UiPath」「AUTOジョブ名人」を取り扱っております。また、RPA以外にもAI-OCRツール(※1)の「DX Suite」「SPA」や、その他マイニングツール(※2)など、DX関連製品を多数取り扱っております。

※1 :AI-OCRツールとは、手書きやプリントされた文字をイメージスキャナやデジタルカメラで読み取り、コンピュータが利用できるテキストデータに変換する技術(OCR)をAIによるディープランニングで文字認識の精度を上げたツールのこと。
※2:システムのイベントログやユーザのPC操作ログ情報から、ビジネスプロセスや業務プロセスの分析・見える化をするためのツールのこと。

──多種多様なツールを取り扱っているのですね!実際に導入するとなると多くの種類があって迷ってしまうと思うのですが、どのようにRPAツールを選べばいいのでしょうか?

村上さん:はい、そこはですね…弊社が取り扱っているライセンスをもとにご紹介させていただきます!

まずはWinActorについて。こちらは導入実績が5000社を超えており国内シェア№1のツールです。
プログラミングのスキルのない方でも操作しやすいツールであり、ライセンス体系もフル機能版と実行版という形で2つに別れている為、RPAの検討をしている企業様には導入しやすいツールになっています。

UiPathは、プログラミングスキルが多少必要なツールではありますが、自動化対象にできるアプリケーションが多く、自動化範囲が広いことが特徴になります。
こちらは無償トライアルが2か月間ありまして、他のツールと比べても体験期間が長く、よりツールを理解して本導入できるのが特徴であると言えます!

AUTOジョブ名人はですね、UIタグ認識機能を搭載しており、画像認識や座標認識による不安定さをなくしたロボットを作成できます。
他のツールと違う一番の特徴としては、アフターサポートを受けるにあたり、メールや電話など何度でも無償でオンライン対応を受けられることであると考えています。

弊社が考えるそれぞれの特徴をご説明いたしましたが、やはり予算やニーズなどに合わせて選んでいただくのがポイントです。
ご相談いただければその企業様に適したツールを弊社からご提案いたします!

──もう、「困ったら相談!」って感じですね(笑)

リリースや運用までフェーズ全てで”お客様に寄り添って”サポートを行っていく

──それでは、次は提供されている技術力に関してお聞きしたいと思います。RPAツールを開発することができるエンジニアさんは何名ほどいらっしゃるのでしょうか?

村上さん:弊社が事業部を立ち上げて間もないこともあり、現在WinActorは11名、UiPathが9名、AUTOジョブ名人については4名が開発エンジニアとして在籍しております。
エンジニアによっては複数のツールを扱うことも可能で、体制は案件によって異なります。具体的にはお客様先に常駐していたり、自社ラボで作業を行なっていたりします。

──自社ラボで開発されているということは、プロビジョンさんは受託開発も出来るのでしょうか!?

村上さん:持ち帰りからリモートでお客様先に接続させていただくことも可能となっております!

──RPAを扱うエンジニアの皆さんに対して、どのような教育体制を取られているのでしょうか?

村上さん:教育体制としましては、各種ツールのトレーニング教材を使って学習してもらうのがメインになっています。
プロジェクトに参画する際は基本的に開発から担当してもらい、そこからテストや要件定義、仕様検討、などの案件プロセスを経験豊富な社員の下で学んでもらう形をとっております。
またツールによって様々な資格がありますので、個々の価値を高めるため、それらの資格取得を目指してもらっています。
弊社としても定期的な勉強会や情報共有会を開催し、1人1人が成長できる場を提供しています。

──RPAエンジニアを何名まで増やすなどの目標があるのでしょうか?

村上さん:中期的な目標ですが、RPAを含めたDX支援を扱っているNI事業部として、現在エンジニアの所属が30名程度のところを、100名規模まで増やすことを目指しています。
具体的には、3年後には50名まで増やしていく予定です!

今後RPAや業務改善といったワードがさらに広がってくると思いますので、支援が必要なお客様が増えることが見込まれます。
当然そこへ対応できるエンジニアも必要になりますので、継続的に50名から100名規模への拡大を目指しています。

──RPA事業を展開されている他の企業様とProVisionさん、ズバリ違いはどこにあるのでしょうか!?

村上さん:弊社は経営理念にもある通り、明るく元気に、お客様に親身になって寄り添うことを全社的に掲げております。
RPA事業の中でもその部分は変わらず、ライセンス販売やツール開発を行う事務的な業務だけではなく、リリースや運用まで、全てのフェーズでお客様に寄り添ってサポートを行っていく部分が強みです!
また、品質検証を専門に取り扱ってきた弊社独自のノウハウを活かした高品質なアウトプットを提供することが出来ます。
さらにRPA以外のDX製品においても顧客課題解決につながるソリューションを積極的に取り扱っていっておりますので課題解決につながる幅広い提案も可能となっております。

RPAと”協力・共存”することで身近な存在となっていく

──提供されているRPAサービスの一環として「PRO×BoT」というものがあるとお聞きしました。どのようなサービスなのでしょうか?

村上さん:「PRO×BoT」はPROシリーズといわれる弊社の扱っているサービスの1つです。
こちらはRPAを検討する導入前の段階から、RPA導入後の運用段階までを含めた業務改善に特化したサービスとなっております。

導入前の段階では、RPAを導入することでどの程度の稼働削減が見込めるかというのはもちろんのこと、第三者検証を実現してきた弊社の強み、オペレーターの視点から心理的な負担まで可視化することが出来ます。稼働時間の削減効果が少ない場合でも、実務者の心理的負担を減らす業務改善として導入を検討することが可能です。

導入時は弊社で扱っているWinActor、UiPathなどツールを比較し、どのお客様がどのツールに合っているのか判断して提案しています。

導入後はユーザー・運用・保守の視点から、RPAがどの程度活用されているのか診断し、機能面だけでなく担当者視点で使用感を含めた効果測定を実施。RPAを最大限有効に活用していくための改善をご提案するサービスとなっております。

──「PRO×BoT」を既に導入されたお客様からはどのような反応がありましたか?

村上さん:導入支援から保守運用にかけて「PRO×BoT」でお手伝いさせて頂いたお客様からは「ツールの選定からその後の運用検討まで(ProVisionに)安心してお任せできる」と嬉しいお声を頂きました。
また、業務支援からお手伝いさせていただいお客様からは最初のロボットが完成し、デモをお見せしたところ「ここまで自動化が出来るのかと感動した」と大変ありがたいお言葉を頂きました。

──では最後になりますが、株式会社ProVisionが考える「RPAは今後どのような存在になるのか」をお伺いしてよろしいでしょうか?

村上さん:RPAはですね、「人の作業を肩代わりして、人の作業を奪う」と言われることもありますが決してそうではないと弊社は考えています。
というのも、弊社ではRPAにおける業務自動化ロボットをバーチャル社員として正式に迎え入れており、社員番号やメールアドレスなどもしっかり作っておりまして、いち社員が仕事をしている形で、RPAによる自動化を取り入れています。
RPAと協力、共存することで身近な存在として、業務、事業、会社においてなくてはならない存在になっていくのではないかと考えております。
弊社が目指している全行程向け、“総合ネットサービス支援”に向けてRPAを含めたDX推進において先陣を切り、株式会社ProVisionの1つの核となるサービスとなれるのではないかなと考えております。

──なるほど! 改めまして、今回は貴重なインタビューの機会をいただきありがとうございます!

村上さん:こちらこそありがとうございました。

最後に
株式会社ProVision
村上さん、出村さん
今回は取材許可をいただき、ありがとうございました。
制作にあたり、多大なるご協力をいただきましたことを改めて感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。